口腔外科・口腔内科 情報センター|大阪

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舌の痛みを治す-症例4

  70代 女性

3年前から口の渇きと舌の痛みが続き、普通の食事が摂りにくいことから、家族とは別に刺激の少ないものや水気の多い軟らかい食事が中心になりました。かかりつけの内科で血液検査を受けても異常はなく、耳鼻咽喉科や口腔外科を紹介されました。しかし耳鼻咽喉科でも口腔外科でも異常は見当たらないといわれ、処方された軟膏やうがい薬を使用しても効果はなく、食事も不自由なままということでした。また口の渇きで夜中に目が覚めるため、睡眠不足になっているということでした。

EBMC

マウスコンディショナー

初めに来院されたとき、確かに口の中はカラカラに乾いた状態でした。刺激しなければほとんど唾液が出てきませんが、ガムを噛んでもらうとしっかり出て来ました。舌の痛みは食事のときに限定され、それ以外の時間帯は痛くないとのことで、血液検査やカンジダ菌の検査では異常がありませんでした。以上の結果から、ドライマウスとそれに伴う舌痛症と診断しました。

  

モイスチャープレート

モイスチャープレート

症状の原因がドライマウスであることが確認できたため、ドライマウスの治療を進めていくことになりました。ガムを噛めば唾液が多く出てくることから、舌をよく動かすことを心掛けてもらいました。「マウスコンディショナー」というジェルで粘膜の荒れを改善して潤いを与えながら、同時に口の中をマッサージして唾液腺を刺激します。夜間の口の渇きに対しては「モイスチャープレート」を作製し、睡眠時に装着してもらいました。モイスチャープレートはマウスピースのような装置で表面に小さな穴が幾つもあり、内側にマウスコンディショナーを塗っておくと、睡眠中に穴から少しずつ染み出して口の中の潤いを保つことができます。漢方薬(牛車腎気丸)の内服も開始しました。

牛車腎気丸

牛車腎気丸

このようにドライマウスの対策を取り万全を期したのですが、顕著な症状の改善は見られない状態が続きました。症状が気にならない日もあるものの、初診時と変わらない生活が続きました。舌粘膜の改善には時間がかかることを説明し、根気よく治療を続けて改善を待つことにしました。モイスチャープレートの形が気になるということから、作り直しも行いました。半年後には口の渇きと舌の痛みは半減され、10か月目にとうとう消失しました。漢方薬は終了しましたが、モイスチャープレートの使用は続けてもらっています。あれほどの口の渇きも舌の痛みもなくなったことが、嘘のようだと感想を述べられています。今では家族と一緒に食事を楽しんでいるそうです。

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