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暫間的歯髄覆髄法

むし歯を全て削り取り、神経を抜く。それを嫌ってむし歯を残し、再発を心配する。

果たしてどちらが望ましい選択なのでしょうか。

むし歯が神経の近くまで進行していると、このような悩ましい状況に陥ってしまうケースが後を絶ちません。

この問題を一気に解決してしまう治療法が「暫間的歯髄覆髄法」です。

これはむし歯を一回で取り切らず、二回に分けて取り除く方法です。

最初の治療ではむし歯を取り切らずに深い部分をわざと残しておき、
残ったむし歯の表面に水酸化カルシウム製剤などの歯髄覆罩剤を塗布します。

その後、むし歯を削った穴(窩洞)にグラスアイノマーセメントや複合レジンを詰めて封鎖します。

そして日数が経過すると、むし歯の部分が徐々に硬くなっていきます。

むし歯になると、本来は硬いはずの象牙質が柔らかくなっていきます。

これはむし歯菌の出す酸によって歯が溶けるためで、柔らかくなったものがむし歯なのです。

つまり治療によってむし歯の部分が硬くなるということは、むし歯菌が減少して歯が正常な状態に戻ってきたことを意味するのです。

また、この治療法を行うと歯の神経にも変化が現れます。

むし歯の部分に接した歯髄腔が硬くなって象牙質に変化し、
新たにできたこの補綴象牙質がむし歯と神経の間に壁を作ってくれるのです。

これらの反応は3か月という期間をかけて徐々に進行するため、
最初の治療から3か月後に充てんされたセメントや複合レジンを取り除き、残っていたむし歯をすべて取り去ります。

その時点で、むし歯のさらに深部に補綴象牙質が形成されているため、神経を抜く必要がないのです。

その他、水酸化カルシウム製剤の代わりに3Mixを使用する治療法もあります。

  • 神経近くまでの深いむし歯

    暫間的歯髄覆髄法

  • 暫間的歯髄覆髄法2

    最初の治療ではむし歯を取り切らずに
    深い部分をわざと残す

  • 暫間的歯髄覆髄法3

    補綴象牙質が作られむし歯と神経の間に壁ができた

  • 暫間的歯髄覆髄法4

    詰め物をする

 

休診連絡・お知らせなど

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    2025年11月より松本先生の担当曜日は、木曜日午後から金曜日に変わりました。 The post 松本紗也子先生の診療日変更のお知らせ first appeared on 歯を抜かない治療、神経を抜かない治療.
  • 松下健太先生退職のお知らせ 2025年12月4日
    2015年11月より勤務していた松下先生が退職しました。 The post 松下健太先生退職のお知らせ first appeared on 歯を抜かない治療、神経を抜かない治療.
  • 冬期休診のお知らせ 2025年9月29日
    12月30日(火)~1月5日(月)までの間、休診いたします。1月6日(火)より診療を開始いたします。夜間、休日の歯科診療については下記にお問い合わせください。 https://higuchidc.com/p209emer…≫続きを読む The post 冬期休診のお知らせ first appeared on 歯を抜かない治療、神経を抜かない治療.
  • 令和7年度茨木市歯科検診のお知らせ 2025年9月29日
    近年、不規則な生活習慣などが原因で歯周病にかかる人が増えています。この歯周病は、進行すると歯の喪失につながります。 ぜひ、この機会にお口の中の状態をチェックし、いつまでも健康なお口で、健康な生活を送りましょう。 (期間)…≫続きを読む The post 令和7年度茨木市歯科検診のお知らせ first appeared on 歯を抜かない治療、神経を抜かない治療.
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    2025年6月28日・29日の2日間、第16回 日本口臭学会が名古屋市で開催されたなか、28日午後に口頭発表を行いました。 https://higuchidc.com/p3218kosyuu.html The post 第16回 日本口臭学会において研究発表行いました first appeared on 歯を抜かない治療、神経を抜かない治療.

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