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味覚障害、舌痛症、ドライマウス、亜鉛欠乏症

40歳 女性 会社員(事務職)

主訴

口が苦い

現病歴

4か月前から常時苦みを感じるようになった。苦みを感じ始めてから舌尖部が痛くなり、口臭も気になるようになった。消化器外科でGIF受けるも異常なし、耳鼻咽喉科でも異常なしといわれ、いずれも特に治療はなかった。

既往歴

副鼻腔炎、気管支喘息 テオドール、アレジオン内服中

現 症

食いしばり癖、上下歯列接触癖を認めた。口腔粘膜に異常なし。147㎝、59㎏

検 査

安静時唾液分泌量 0.7ml 10分、刺激唾液分泌量 2.8 ml 5分、抗SS A抗体、抗SS B抗体 いずれも陰性、Zn 62、Fe 143

診 断

味覚障害、舌痛症、ドライマウス、亜鉛欠乏症

問 診

常時舌尖部がピリッと痛んでいるが、食事中は痛くない、ときどき口内炎、口角炎が生じる、日中に眠くなる、冷え性、むくむ、皮膚が乾燥する、ほてる、イライラする、咳や痰が続く、のどが不快、日に何度も便通がある、食欲あり

所 見

白苔、舌質淡紅

弁 証

脾肺陰虚

処 方

麦門冬湯、ポラプレジンク 併せて上下歯列接触癖に対する行動変容療法、唾液腺マッサージを開始 

経過1

9日後、苦みと舌尖の痛みが少しマシになった。唾液が出るようになった。麦門冬湯、ポラプレジンクを継続

経過2

2週間後、症状は全体的に改善。麦門冬湯、ポラプレジンクを継続

経過3

4週間後、最近また苦みが出てきた。

弁 証

脾肺陰虚、肝鬱火化

処 方

麦門冬湯、小柴胡湯ポラプレジンク

経過4

3週間後、苦みは少しマシになった。麦門冬湯、小柴胡湯、ポラプレジンクを継続

経過5

5か月後、苦みと舌痛消失、口の乾燥が気になる。

弁 証

肝鬱火化、肺胃熱

処 方

小柴胡湯、白虎加人参湯、ポラプレジンク

経過6

4週間後、口の乾燥は気にならなくなった。

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