口腔外科・口腔内科 情報センター|大阪

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口腔粘膜炎に対する半夏瀉心湯の効果

頭頸部癌の治療方法は手術か放射線治療となりますが、放射線治療を受けると口腔粘膜炎が必発し、かなり重篤な症状が生じることもあります。その結果、治療の継続が不可能になったり栄養状態が悪化したりすると、口腔粘膜炎が原因で治療成績が下がります。

しかしながら、現状では口腔粘膜炎に対しては決定的な治療法がなく、うがい薬(アズレンスルホン酸)や局所麻酔薬、保湿剤、液状の栄養剤、口腔ケアなどを組み合わせてケースごとに対応を模索しています。そんな中、防衛医大のグループが半夏瀉心湯でとても良い治療成績を得たと報告しています。具体的には、放射線治療と抗癌剤を併用した放射線化学療法を実施した80名の頭頸部癌患者の口腔粘膜炎について調べています。治療開始時から半夏瀉心湯を使用した40名と使用しなかった40名の2群を比較したところ、半夏瀉心湯を用いたグループでは口腔粘膜炎の発生を有意に抑制することができ、シスプラチン(抗癌剤)を用いた放射線化学療法の完遂率を高めることができました。さらに、血清アルブミン値の低下にも功を奏したのです。

また、うがい後に半夏瀉心湯を内服したところ、口腔粘膜炎の発生と副作用によるドロップアウトを食い止め、栄養状態の維持にも役立ったということです。

Taku Yamashita, Koji Araki et al : A traditional Japanese medicine—Hangeshashinto (TJ-14)—alleviates chemoradiation-induced mucositis and improves rates of treatment completion. Supportive Care in Cancer; 23,29-35, 2014.

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