放射線治療や化学療法による副作用として、難治性の口腔粘膜炎が生じます。治療は困難ですが、半夏瀉心湯が効果的であると判明し、ガン治療の現場でよく用いられています。
口腔粘膜炎は抗ガン剤や放射線によるフリーラジカル(活性酸素)の発生がきっかけとなって生じます。粘膜や血管に障害が起こって炎症性サイトカインが遊離し、引き続いて潰瘍が形成され、細菌感染が続いて痛みが生じます。
半夏瀉心湯は半夏、黄芩、大棗、人参、甘草、乾姜、黄連で構成された半夏剤です。半夏瀉心湯に含まれる各生薬が口腔粘膜炎の各期で有効に働き、最終的に粘膜の再生や回復を助けます。
フリーラジカルの消去作用
抗菌作用
半夏瀉心湯の服用方法
- コップに半夏瀉心湯1袋を入れる
- 50㏄のお湯を注ぐ
- スプーンで30回よく混ぜる
- 3分間待つ
- さらに30回よく混ぜる
- 一口分を口に含み、口腔粘膜全体に行き渡らせた後に飲み込む
- コップの中の薬がなくなるまで繰り返す