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身体化障害

身体化障害とは

身体化障害も疼痛性障害と同様に身体表現性障害のひとつに分類され、かつてはヒステリーあるいはブリケ症候群と呼ばれた疾患です。身体化障害は青年期から成人期早期、つまり30歳より以前に発症し、その後何年にもわたって多様な症状が見られる病気で、患者のほとんどが女性です。また頭痛や下痢など、様々な身体症状を同時に訴えることが身体化障害の大きな特徴です。具体的には、4つ以上の箇所の疼痛(ズキズキとうずくような痛み)と2つ以上の胃腸症状、1つの性的症状、そして1つの精神的症状が併発した状態を身体化障害といいます。

全身におよぶ、しかもこれだけ多彩な症状が現れることから、身体化障害を抱えた患者は内科、外科、整形外科、産婦人科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、脳神経外科、神経内科、精神神経科、心療内科などのうち、複数の診療科を同時に受診するケースが多く見られます。中でも、身体化障害では口の中の痛みや渇き、違和感や不快感などを訴える場合が多いことから、歯科・口腔外科を受診するケースが目立ちます。

しかしながら、からだの痛みや異常感覚(チクチクする、ビリビリするなど)、ふらつきやだるさといった症状を強く訴えるにもかかわらず、検査を行っても病気は一向に見つかりません。このことから、身体化障害は「気にかけてほしい」あるいは「助けてほしい」と訴えるある種のコミュニケーション手段と見なされ、不定愁訴として取り扱われることも珍しくありません。たとえば、2009年1月のニュースで取り上げられた「ミュンヒハウゼン症候群」では、身体上の痛みが全くないにもかかわらず本人が病気の振りをして、あちこちの病院を渡り歩きます。これはかつて医療従事者に親切にされた経験から、いつも自分に対して注目を集めたい、たとえ仮病で受診してでも同情されたいという願望からのものですが、広い意味での身体化障害であるといえるでしょう。

また、身体化障害は本人の持つ生活環境や文化が症状と深く関連しており、どんな治療を行ってもなかなか効果が見られず、慢性状態が長く続くという傾向にあります。さらに、ほかの身体表現性障害(たとえば疼痛性障害など)とは異なり、薬物療法を行っても症状は改善しません。従って身体化障害の治療は非常に困難で、治りにくい病気であるといえます。

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