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 身体症状症

身体の状態が何となく普段とは違う、調子の悪い部分があるという場合は誰でも気になるものです。何かの病気にかかったのでは? もしかしてガン? などと考え始めると何も手に付かなくなる人もいるでしょう。

「身体症状症」とはこのように身体の異常や変化が過剰なまでに気になり、思考や感情、行動が病的になってしまう病気です。過剰な思考とは、原因をとことん追求しようとする態度や病気が悪化した際に直面するであろう事態を考え続ける習性をいいます。また、過剰な感情とは心配のあまり将来に絶望したり、気分が落ち込んで何事にも興味を失ってしまうような心理状態をいい、過剰な行動とは体調が気になって働けず、医療機関を何軒もはしごして異常を見つけようとする姿勢をいいます。

身体症状症は2013年に改訂された米国精神医学会の精神疾患診断分類(DSM-V)で新しく作られた病名です。従来の精神疾患診断分類であるDSM-Ⅳ-TRにおいて「身体表現性障害」というグループの中の「身体化障害」「鑑別不能型身体表現性障害」「疼痛性障害」と「心気症」の一部が、「身体症状症」としてまとめられました。身体表現性障害ではその身体症状が「医学的に説明できない」ものとされていましたが、身体症状症では医学的に説明できるかどうかは問わず、思考や感情、行動が過剰であるか否かという点が着目されるようになりました。

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