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チーズでむし歯予防!?

取材クルー

何とか夕方の診療を終えると6時過ぎでした。皮ジャンなどカジュアルな格好をして器材を抱えた男女3人組が現れ、すぐに読売テレビの取材クルーと察しがつきました。早速カウンセリングルームに入ると、前回電話で打ち合わせたディレクターの根本さんが自己紹介してくれました。見たところ30歳前後です。同行の年輩の女性はカメラマン、20代前半とおぼしき長身の男性は照明と音声の担当でした。

実験に先立っての打ち合わせがスタートしました。昨日の電話以降、状況がガラリと変わるような新しい情報がたくさんあったため、実験メニューも大幅に増えました。その内容を逐次説明しましたが、幸い根本さんの飲み込みが早く、唾液の緩衝能力や歯面の脱灰、再石灰化などに関して英語の論文の内容を混じえての話に、質問のひとつもなく了解してもらえました。この一両日の間かなり勉強されたご様子で、番組ディレクターらしい責任感に感服した次第です。

さて、文系と称される職業はもちろん多種多様にあります。法曹界や外交官、公認会計士などは資格を取るのが大変でしょうし、中央官僚も膨大な仕事を次々と片付ける高い処理能力が要求されることでしょう。しかし、最も総合力を問われるのはマスコミ関係の仕事ではないでしょうか。新聞社や出版社の記者、編集者、テレビ局のディレクターなどは専門職に分類されます。まず、採用されるためには極端に高い競争率の中から勝ち抜かなければならず、学力も創造性も必要です。自力で大量の情報を集めて取捨選択し、アイデアを企画として提案していく力量が求められます。まさに博覧強記、知の猛者といったイメージです。今回出会った根本さんもまた、このタイプの人なのでしょう。