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チーズでむし歯予防!?

チーズの有効成分

チーズにはカルシウムやリン酸、カゼイン、ホエイプロテインといった成分が含まれているため、これらの成分がミュータンス菌や乳糖、酵素、酸に何らかの負の影響を及ぼした可能性があります。CAT21ファストの反応とは無関係ですが、これらの成分が歯の表面の脱灰や再石灰化に対して有利に働くことは前に述べた通りです。

チーズを噛むとバラバラになって唾液と混じり、懸濁液の状態となります。ホエイプロテインやカゼインといったタンパク質が豊富な懸濁液がミュータンス菌の活動や解糖反応に負の影響を与えた可能性も考えられます。牛乳、ヨーグルト、チーズ飲食後のプラーク中のpHを調べた研究を先に紹介しましたが、この中でチーズのみプラーク中のpHの上昇を認め、むし歯予防効果が期待できるという結果でした。当然のことながら、この3つの食品は同じ成分からできていて形状が異なるだけです。このような性質の違いがプラーク中のpHの違いを招いたと考えると、チーズが懸濁液の状態になることで何らかの影響が生じると類推されます。