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チーズでむし歯予防!?

3種類の測定案

そんな状況の中、プラーク中のpHを測定する方法として、3種類のアイデアが思い浮かびました。1つ目はプラークを採取して唾液用のpHメーターであるチェックバフの測定用受け皿に塗布し、唾液と同じように測ってみる方法です。もし成功すればこれが一番よい方法ですが、少量のプラークを置いてうまく測定できるかどうかはトライしてみなければわかりません。唾液の場合は親指の爪ほどの大きさの測定皿全面に拡がるものの、プラークは測定皿の一部に点状に載るだけなので、正確な測定はかなり厳しそうです。

2つ目の方法は採取したプラークを蒸留水中に入れて撹拌し、懸濁液を作ることです。こうすれば、おそらくチェックバフでの測定が可能になるでしょう。ただしこの方法には欠点があり、pH7と中性の蒸留水の影響でプラークの本当の値が表示されなくなってしまうのです。この問題を根本的に解決する方法はありませんが、工夫の余地はあります。プラークの採取量を一定にした上、蒸留水の量を1mlなどに統一すればpH変動の傾向はつかめるはずです。たとえ正しい値ではなくても、得られた実験データは正しい値と一対一の対応を示すはずですから、ここから正しい値を計算によって割り出せるかもしれません。

そして、3つ目はリトマス試験紙を使う方法です。当院の唾液検査では、先に書いたCAT21バフとサリバPFAキットを使用しています。pHの測定はチェックバフという唾液用pHメーターで行いますが、キットの中には別にリトマス試験紙も用意されているので、余ったリトマス試験紙に採取したプラークを塗布し、色の変化を見てみるのです。プラークは少量なので小さな点に過ぎませんが、紙の上に塗り広げたらある程度の範囲の色が変わるでしょう。この方法も成功しそうです。