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 噛み合わせの異常感

歯科心身症

噛み合わせの異常感(咬合異常感)

義歯を入れたり歯並びの矯正をした後、かみ合わせの違和感がなかなか取れず、従来の仕事や家事などをこなせなくなる症状をいいます。本人はいつまでたっても違和感が残ることから歯科を受診しますが、原因を特定できるような歯並びの異常やアゴのずれを確認できず、義歯を作り直したりマウスピースで噛みあわせの治療を繰り返し行いますが、異常な感覚が消えません。そこで医療機関を変えて何度も受診することになるのですが、神経質な性格や心理的な問題、あるいは不定愁訴として片付けられてしまいがちです。ところが本人にしてみれば、一日中歯のことで頭がいっぱいで他のことは手につかないほど悩んでおり、次第に原因不明の身体症状(姿勢の異常、不眠、食欲不振、全身の倦怠感、肩こり、頭重感など)を起こすようになります。患者層は20代から70代までの幅広い年代に及び、やや女性に多い傾向があります。

では、どうして噛みあわせの異常感が起こるのでしょうか。ひと言でいえば、「口腔感覚の認知」の過程に歪みが生じているためと考えられます。つまり、脳内で治療前の噛みあわせの記憶と照合された結果、噛み合わせが低すぎる、この歯がこの部分に当たりすぎる、あるいはこの噛みあわせでOKなどと判断を下す一連の情報処理過程に、何かしら問題が発生していると考えられます。

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