ひぐち歯科、口腔外科・口腔内科メディカルインフォメーション |

電話:072-646-8445

殆ど毎日、上下の歯が疼きます

メール相談 2015年08月28日

相談: (62歳 女性)
去年の秋頃から上の歯が疼き始めました。近所の歯科医に受診、麻酔をして全ての歯の奥まで歯石を取ってもらいましたが、効果はありませ んでした。そこで、その歯科医に虫歯等異常なしとの診断書を書いてもらい、大学病院の口腔外科を受診、結果、口の中の水分度・カンジタ菌の検査も異常なし との診断でした。
でも、現在も殆ど毎日、上下の歯の疼きが酷く、口の中の渇き、舌の両サイドが歯に当たり白く変色したり、舌が痺れることもあります。毎日とても不快で、何処に相談に行って良いか分からず、困っておりす。ご指導宜しくお願い致します。
回答:口腔内科 樋口均也
このような痛みはさまざまな原因によって生じるのですが、最もよくみられるのは歯ぎしりや食いしばりによるものです。このような力が持続的に歯に加わると、歯に問題がなくても歯が痛みます。また、舌の痺れや粘膜の白色肥厚、口の乾きも同時に引き起こされることがあります。
日中に食いしばる癖があるのなら、食いしばらないように心掛けてみてください。安静時に上下の歯が1か所でも接触しているようであれば それは正しくありません。上下の歯は前歯も臼歯もすべて離れていて噛み合ってないのが正しい状態です。安静時に上下の歯が接触する間違った癖のことを「歯 牙摂食癖」といいTCHという略号で表します。日中はこのTCHに気をつけてください。
夜間就寝中に食いしばっていることも考えられます。歯ぎしりの音がすれば家族が気付きますが、食いしばっているだけの場合は家族も気付 きません。寝ている当人は夜間の食いしばりを自覚できませんが、朝に目覚めた際に顎がダルイとか、歯の痛みが強いとかであれば夜間に問題が生じていること が疑われます。そのような場合には「スプリント」とか「ナイトガード」というマウスピースのような装置を作って使用することにより、歯や舌を保護すること ができます。
非歯原性歯痛には他にも神経障害性疼痛や疼痛性障害などによって生じるものもあります。どのような問題があるのかをよく調べてもらう必要があると思います。またこれらの問題に対しては薬物療法や認知行動療法が効果的です。

ページの一番上へ