口腔外科・口腔内科 情報センター|大阪

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粘液のう胞

粘液のう胞とは

下唇の粘膜が、半丘状にぷくっと膨れる場合があります。これは中に唾液がたまり、風船のように膨らむことによって生じたもので、「粘液のう胞」といいます。皮下組織に汗腺があって汗が分泌されるように、唇の粘膜下には多数の小唾液腺があり、唾液を分泌しています。従って、唇を噛んでしまって小唾液腺が傷つくと、唾液が正常に分泌されず粘膜下で溜まってしまうことがあり、粘液のう胞が生じるのです。

粘液のう胞の特徴

粘液のう胞は直径5mm前後の半丘状の粘膜の膨らみで、粘膜と同程度の柔らかさです。色も周囲の粘膜と似た色で、粘膜の表面や周囲には異常が見られません。また、粘膜が傷ついた直後でない限り、痛みもありません。しかし、何かの拍子にのう胞部分の粘膜が傷つくと、のう胞が破れて中の唾液が出てきます。一旦しぼんで小さくなったのう胞は再び大きくなりますが、自然に治ることはほとんどなく、傷ついた後はしばらく痛む場合もあります。また、のう胞が何度もつぶれて再び大きくなることを繰り返すと、徐々に表面が硬く白っぽくなります。やがてのう胞が直径1cmほどに成長すると、表面の粘膜は薄く、色は青紫色がかってやや暗くなり、内部が透けて血管が見える場合もあります。

下唇の粘液のう胞

下唇の粘液のう胞

粘液のう胞ができやすい場所(好発部位)

口腔の粘膜下組織には小唾液腺が分布しています。粘液のう胞 組織図

  • 上下の唇       … 口唇腺
  • 頬粘膜         … 頬腺
  • 軟口蓋         … 口蓋腺
  • 舌背後方部     … エブネル腺
  • 舌下面        … 前舌腺
  • 下顎大臼歯後方部 … 臼後腺

粘液のう胞は小唾液腺がある場所ではどこでもできる可能性があります。とはいってもその多くは下唇にでき、それ以外の場所にできることはあまりありません。他の場所に比べて下唇が傷つきやすい場所だからかもしれませんが、その理由ははっきりしていません。

唾液の源は唾液腺ですが小唾液腺以外に大唾液腺といわれる耳下腺、顎下腺、舌下腺があります。この中で耳下腺が最も多くの唾液を分泌します。耳下腺や顎下腺には粘液のう胞ができることはありませんが、舌下腺には生じることがあります。舌下腺は口底部の粘膜下にあり、ここで唾液が貯留すると口底部が風船のように大きく膨らみます。この粘液のう胞を「ガマ腫」といいます。

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