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抗うつ薬や抗てんかん薬を使わずに舌の痛みを治したい

メール相談 2025年09月22日
2025年7月12日

相談: (53歳  女性)

2年前に焼けるような舌の痛みが右奥歯の横あたりにおきました。ピンポイントで痛みがあったので痛みがある場所の歯を調べてもらったら、4ヶ月前に入れた自費の歯が尖っているのがわかりました。角はとってもらったのですが、その部分にヒリヒリ、ピリピリ、焼けるような痛みだけが残りました。いろいろ病院にも行きましたが、うつ病かてんかんの薬の治療になってしまいます。

薬だけはどうしても抵抗があり、考えただけで舌が余計痛くなります。痛みを緩和させる良い方法が他にもありましたら教えていただきたいです。よろしくお願いいたします。

回答1:口腔内科 樋口均也

口腔灼熱症候群あるいは舌痛症といわれる病気が生じているようですね。治療法には抗うつ薬や抗てんかん薬が用いられますが、これらの薬は眠気やふらつきなどの副作用が生じる可能性があります。

抗うつ薬や抗てんかん薬ほどの副作用の心配が少ない薬として漢方薬があります。一度試されてはいかがでしょうか。他にカプサイシンクリームの塗布やタバスコを口に含むといったトウガラシの刺激で痛みを和らげる治療法もあります。亜鉛不足や鉄不足によって舌が痛む場合は亜鉛製剤や鉄剤を補充します。また、口腔カンジダ症というカビの感染から舌が痛む場合は、抗真菌剤を用いてカビを退治します。

薬以外の治療法としてはマウスピースのような装置を作って装着し、舌が歯に直接当たらないようにすることも可能です。歯ぎしり食いしばりがあると舌を歯に押し付けてしまって舌が痛みやすくなるため、対応が必要かもしれません。

舌の痛みに意識を集中するとますます痛みが増してくる悪循環に陥りがちなので、できるだけ痛みを気にしないで生活することが肝要です。そのためには認知行動療法という心理療法やマインドフルネス、リラクゼーションなどの治療法が役に立ちます。

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