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早産・低体重児出産と歯周病

症状・病態 2022年07月27日

妊娠するとホルモンが大きく変化し、唾液の分泌量が低下します。つわりが起こり、食べ物に対する嗜好が変化すると歯周病が生じやすく、また進行しやすくなります。同時に、妊娠中はさまざまな理由から歯科受診がおろそかになりがちです。しかしながら、妊娠中に歯周病が生じると出産に悪影響が生じる恐れがあるのです。
歯周病に罹患した妊婦は、早産や低体重児出産のリスクが高まるとされています。妊娠37週~42週未満での出産が正規出産で、22週~37週未満が早産です。正常体重児は2,500g~4,000gで、2,500g未満で生まれると低体重児となります。
妊娠から出産に至る過程を通して、ホルモンバランスが次々に変化していきます。歯周病菌が血流に乗って胎盤に到達したり、歯周病により産生される炎症性物質が子宮に入ること、また歯周病に対する免疫反応が変化することにより、ホルモンバランスが崩れて妊娠に悪影響を与える可能性があると考えられています。
Teshome, Amare, and Asmare Yitayeh. “Relationship between periodontal disease and preterm low birth weight: systematic review.” Pan African Medical Journal 24.1 (2016).
Manrique‐Corredor, E. J., Orozco‐Beltran, D., Lopez‐Pineda, A., Quesada, J. A., Gil‐Guillen, V. F., & Carratala‐Munuera, C. (2019). Maternal periodontitis and preterm birth: Systematic review and meta‐analysis. Community dentistry and oral epidemiology, 47(3), 243-251.

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