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日本口臭学会レポート

論文・記事 2022年07月30日
梅﨑 さおり
 
7/4.5に新潟で行なわれた第6回日本口臭学会学術大会に参加しました。テーマは「口臭治療の現在と未来」です。今回は「口臭に対する不安の改善が心理テストを用いて確認できた1例」という演題の発表をしました。
今まで多数学会に参加してきましたが、発表は始めてですのでどのようにしたらいいか院長から教わりました。院長を始め、先生方からアドバイスをいただき何とか発表までこぎつけました。当日は緊張しすぎて食事も喉が通らない私をよそに隣で院長は昼食を完食しリラックスしています。学会発表の常連になると緊張はしないようです。
 
発表するにあたり、再度確認し勉強したりし新しい知識を身につけることができたと思います。他の発表者の内容についても以前よりも、もっと興味深く聞けたように思います。
 
口臭を気にする方は口臭をいかに無くすかということに執着します。そのために、洗口剤を使用して殺菌しようとしたり、歯磨きを何回もすれば効果があるのではないかと思ったりします。実は一時的に効果はあっても、長期的に洗口剤を使用すると成分によっては耐性を獲得する可能性がある菌がいるということです。歯磨きについても口臭が減少する場合も多いですが逆に増加させるケースもあるということです。無臭になるためにしていたことがかえって口臭を助長させてしまっていたなんて…ショックです。正しい歯磨き方法や知識を身につけることを伝えていくことの大切さを実感しました。
 
 
特別講演では東京医科歯科大学の豊福先生が、不安が強い口臭に悩む患者の治療に「感想文」いう手法を使い治療していくという話しをされていました。不安というものを寛解に持っていくのはとても難しいですが治療法はあるのだとわかると、たとえ難しくても頑張ってみようと意欲が湧いてきます。それにはかなり勉強が必要ですが、思い立った時に始めるのが1番だと思いました。
 
 
会場である日本歯科大学新潟生命歯学部には 医の博物館が併設されていました。日本で唯一の医学博物館です。有名な古典の医学書の原本が展示されていました。杉田玄白の解体新書は小学生で習ったように思いますが原本でありました。ナイチンゲール、ヒポクラテス、ガレヌス…誰もが1度は聞いたことがある名前のかたの史料が数多くありとても楽しかったです。
 
学会レポートだけでは伝えきれないほど内容が充実していました。来年は愛知で開催されます。次回もたくさんの知識と情報を仕入れ日々の診療に役立てていきたいと思います。
 
今回の発表にあたり、院長を始め協力していただきました、先生方、スタッフの皆様には感謝しております。このような機会をまた与えて頂きましたら精一杯頑張りたいと思います。ありがとうございました。

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