2025年8月19日
相談: (37歳 男性)
15年前くらいより胃もたれ、胃の張り、頻回の食道からのゲップ、食後のめまいがあって消化器内科で薬を出してもらっていたが良くならず、また、中学生から腹鳴が多くあり、授業中に集中できない状況でした。
5年前に色々な病院で診て貰い、軽度の食道裂孔ヘルニアがあって重症ではないが軽度の逆流性食道炎もあったため噴門形成術を行いました。症状は良くなったものもありましたが、頻回の食道からのゲップ、仕事時はゲップが出しづらい環境もあるため、特に夕方は胃腸に空気が溜まることもあって、胃に溜まり痛くて膨満感もあって支障が出ています。噴門形成術後はおならの回数も増えてしまいました。
空気嚥下症の可能性も考えてマウスピースを歯科大学病院で作成して着けたのですが、ゲップと胃腸に空気が溜まる症状は変わらなかったです。舌が上顎についてしまう舌圧接型かもしれないです。頬の内側に白い線はついています。いびきも良くかきます。
空気嚥下症の治療法を早く知って少しでも改善したいです。舌圧接型の場合の治療法も知りたいのでお忙しいと思いますがよろしくお願いします。
回答1:口腔内科 樋口均也
空気嚥下症による胃腸など消化器官への治療を行っても改善しない場合は、噛みしめ吞気症候群が疑われます。クレンチング型や舌圧接型は口腔容積が減少するため口腔内の空気が咽頭へと移動してしまい、唾液の嚥下時に咽頭空に溜まった空気を飲み込みやすくなることから生じる症状です。
通常、そのような場合はスプリント(マウスピース)を装着すると口腔内容積が増加し、空気嚥下が軽減しますが、スプリントの効果が見られないということから、クレンチング型や舌圧接型が疑われます。
その他の可能性として歯咽頭嚥下型が挙げられます。嚥下機能の発達が悪いため飲食物や唾液の飲み込みがうまくいかず、それを補うため無意識に吸い込もうとしているのではないかと推察します。このタイプの患者さんは舌圧や口唇閉鎖力が低く、低位舌で、嚥下などの口腔機能の発達が不十分であったり、加齢により機能が低下しがちな傾向が多く見られます。
舌圧や口唇閉鎖機能などの口腔機能について、検査を受けることをお勧めします。口腔機能が悪化している場合は、それぞれの症状について改善策が用意されています。