東京科学大学システム発生・再生医学分野の浅原弘嗣教授の「遺伝子・RNA系ネットワークから解き明かす運動器の発生と疾患」と題した講演です。骨の成長にはマイクロRNAの一種であるmi-RNA-140が関与しますが、このRNAは働きがあるエクソンとは違って役に立っていないと考えられていたイントロンに存在しているということでした。骨の形成にはSox9、MMP-2、Runx2といった転写因子も順番に関与しています。
腱のマスター転写因子はMkxです。Mkxをノックアウトしたラットでは、アキレス腱が発達せず骨化してしまいました。メカノセンサーであるPiezo1を常に活性化すると、マウスの跳躍力が1.5倍になりました。ジャマイカ人のスプリンター選手などでは、Piezo1恒常活性型の遺伝子多型の保有率が高いこともわかりました。
https://www.tmd.ac.jp/press-release/20220602-1/