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術後性上顎嚢胞の手術

メール相談 2013年09月25日

【相談者】2012年11月3日  I
術後性上顎嚢胞の手術は耳鼻咽喉科または口腔外科で手術が可能ですが口からの手術で耳鼻咽喉科から口腔外科にまわすのは責任転嫁のような気がします口腔外科と耳鼻咽喉科では手術のやり方が違うのでしょうか?
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
術後性上顎嚢胞は、上顎洞炎(いわゆる蓄膿症)の手術から10~20年経過後に生じる可能性のある病気です。従来は口の粘膜を切開し、上顎洞内にある嚢胞を摘出する手術を耳鼻咽喉科と口腔外科の双方で行っていました。
しかし近年は鼻内視鏡の技術が発達したことから、鼻から内視鏡を入れて嚢胞に穴を開ける開窓術を行うケースが多くなり、主に耳鼻咽喉科で手術が行われています。
さて、耳鼻咽喉科から口腔外科に回されたということですが、口腔外科に従来法の手術が得意な先生がいるのではないでしょうか。
あるいは、最初に手術したのが口腔外科だったことや、嚢胞摘出の際に抜歯や歯根端切除術を同時に行う必要があったことにより回されたのかもしれません。
上記のように何らかの理由があるはずですから、再度説明を求められることをお勧めします。
【相談者】2012年11月7日  I
ご回答ありがとうございました。歯の根っこの治療が必要でしたが歯の根っこの治療は口腔外科では行っておりません。
:大学病院では歯内治療科または開業医の歯科医院で行っております
:前回の手術と同じ耳鼻咽喉科でやって貰おうと思ったのですが鼻からしか手術をしませんという事でした
一泊二日で全身麻酔で行う耳鼻咽喉科がありますのでそこで行います。
:日本の病院は入院日数が長いです
病棟の看護師長はベットの稼動率を上げる事を考えていますが私は協力するつもりはありません。
【相談者】2012年11月14日  I
前にもメールいたしましたが術後性上顎嚢胞の手術ですが現在,耳鼻咽喉科では鼻から内視鏡手術が標準の為,口からの手術は口腔外科へ丸投げになっています。
:それでも一部の耳鼻咽喉科医師は口から手術をします
:丸投げする先生は「口腔外科ならいい手術ができる」とおっしゃいますが「口腔外科のこの先生ならいい手術ができる」というように具体的ではなく抽象的です
:昔は口から手術をしていたわけですから丸投げは情けないと私は思います
:やっぱり口からも鼻からも両方できるようにしておくべきです
ちなみに私は耳鼻咽喉科で口から一泊二日で手術をします
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
口腔外科に回されるのではなく、耳鼻咽喉科で手術してもらえることになったのですね。歯の根の部分の処置に関して、耳鼻咽喉科の先生にためらいがあったのではないかと推察します。その点を検討された結果、耳鼻咽喉科で手術することが決定したのではないでしょうか。
【相談者】2012年11月21日  I
今の耳鼻咽喉科は口からの手術は口腔外科の力を借りないとできません(ほとんど)。昔は力を借りなくてもできました:私は情けないと思います。
口からも鼻からも両方できる先生もいます。口腔外科に丸投げではなく耳鼻咽喉科は両方できるようになってほしいです。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
昔と比べると専門分化が進み、質の高い治療が受けられるようになった一方、何でも担当できる先生は少なくなっています。一人の先生に多くを望むより、複数の先生にそれぞれの得意な治療を任せる時代になったのでしょう。
【相談者】2012年11月22日  I
この前,歯内治療科に行ったら歯の根っこの治療は必要ないとの事でした。耳鼻咽喉科の医師が歯の根っこの治療が必要なので術後性上顎嚢胞と一緒にと口腔外 科に丸投げをされた訳ですが、本来は歯の根っこの治療が必要かどうかは歯科医師が判断する事であり耳鼻咽喉科が判断する事ではありません。
歯科医師に判断を委ねなかった事が問題だと私は思います
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
歯の根の治療(歯内療法)と上顎洞の治療がどちらも必要な場合には、歯科と耳鼻咽喉科で相談して治療方針を決めたり、共同で治療を行う場合があります。複 数の診療科間の連絡がスムーズに取れていないと、患者さん側の負担が増えたり、振り回されるケースも出て来るのでしょう。このあたりの反省点があるのかと 推察します。
 

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