臨床家の立場から歯科心身症を捉える ―矯正臨床での心身症様患者の経験―
矯正歯科の加治初彦が矯正治療を求めて来院する心身症患者について講演されました。矯正治療は不可逆的で侵襲性の高い治療法ですが、審美的な問題以外の症状に対する治療効果を求められることがよくあるということでした。
いままでの研究結果をまとめると、不正咬合と虫歯には関連性が認められないということです。言い換えると、虫歯になりにくくするために矯正治療をして歯並びをよくすることは妥当ではないということです。つまり、矯正治療はあくまで審美的な問題を解決するために行うものであるということです。
不正咬合と歯周病についても関連性はないということでした。顎関節症についても同様で、矯正治療で顎関節症の発症を予防することはないということでした。