【相談者】2016年6月12日 T
2015年9月2日に相談された方と同様の経過を辿った者です。抜歯前に口腔外科でレントゲンとCTを撮影しています。抜歯したところ腫瘍と疑われた部分は空洞で結果は骨異形成症に伴う単純性骨嚢胞でした。やはり抜歯の必要はなかったということでしょうか。
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
線維性骨異形成症と単純性骨嚢胞が同時に見られることは珍しくありませんが、両者の関係性については現在まで明らかになっていません。
単純性骨嚢胞に近接する歯を必ずしも抜歯する必要はありませんが、虫歯や歯周病が進行している場合には抜歯した方がよい場合もあります。また、嚢胞が大きく拡がっている場合は嚢胞摘出術により歯がぐらぐらになるため、抜かざるを得ないこともあります。
最も問題なのは、手術前に単純性骨嚢であると判明しないことです。嚢胞と同様に額骨に透過性病変が生じるエナメル上皮腫やガンもあるため、手術ではこれらの可能性も考慮して抜歯してしまう場合があるのです。
最も問題なのは、手術前に単純性骨嚢であると判明しないことです。嚢胞と同様に額骨に透過性病変が生じるエナメル上皮腫やガンもあるため、手術ではこれらの可能性も考慮して抜歯してしまう場合があるのです。