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目に見えない気によって生じる病気

学会・研究会 2024年02月03日

山本篤志先生(西条ときわクリニック)の発表です。「胸部がモゾモゾして水が動くような感じ」「季肋部から頸部にかけて冷たいものがあがってきて筋肉がひきつる感じ」「前胸部に痛いというほどでもない違和感を覚える」という症状を訴えた3症例です。いずれも漠然としていてどこが悪いのか判然としません。

この3症例はいずれも肝気竄(かんきざん)によって生じたものでした。肝気竄はひとかたまりの気が全身の各所を動き回り、気が存在している部分に疼痛感が生じる病態です。このような気の異常は営衛不和によって生じるため、柴胡桂枝湯で治します。

営衛不和とは何でしょうか。体の表面で肌から少し体外に離れた部分に衛気が流れています。また、肌の内部には営気が流れています。風邪(ふうじゃ)や寒邪が体表面の衛気を襲うと衛気の流れが停滞し、汗が出なくなります。本来なら出てくるはずの汗は営気が流れる営分に閉じ込められます。営気の流れがとど凝ると体表面で痛みが生じたり、凝ったり、ひきつったようになったりします。この症状が肝気竄です。

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