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生体のストレス反応

藤川優里絵先生(北海道大学口腔診断内科)の発表内容です。

舌痛症のことを英語ではBurning mouth syndrome(BMS)と言います。舌痛症にはストレスが大きく関与しています。生体のストレスに対する主な反応経路には、視床下部―下垂体―副腎皮質(HPA axis)と視床下部―交感神経―副腎髄質(SAM axis)があります。唾液中のストレスマーカーであるコルチゾールとα-アミラーゼはそれぞれHPA axis、SAM axisと関連しています。

BMS患者では唾液中のコルチゾール濃度が高く、BMSの発症にHPA axisのストレス反応が関与していると考えられました。速やかにBMSの治療効果が見られた患者では、唾液中のα-アミラーゼが低下していました。したがって、BMSの症状改善にはSAM axisのストレス反応が関与していると考えられました。

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