歯周病の原因となる悪玉菌の代表格であるポルフィロモナス・ジンジバリスは、18歳以降に感染することが判明しています。つまり18歳までに善玉菌を培い、ポルフィロモナス・ジンジバリスの感染を予防できればよいのです。現時点でポルフィロモナス・ジンジバリスの感染を防ぐ予防薬やワクチンは存在しないため、感染や増殖を起こしにくい口腔内環境を整えることが実際にできる最善策といえます。
ポルフィロモナス・ジンジバリスの感染・増殖を促す要因となるものは栄養、湿度、嫌気環境、至適pHです。栄養源は血液中のアルブミンやグロブリン、ヘム鉄ですが、歯周病が進行すると歯周ポケットから出血が生じ、悪玉菌にこれらの栄養を供給することになってしまいます。歯磨きなどで口の中を常に清潔な状態に整え、よい細菌叢を保つことが何より重要となるのです。