ひぐち歯科、口腔外科・口腔内科メディカルインフォメーション |

電話:072-646-8445

抜歯を進められた歯に対する意図的再植術

メール相談 2017年02月04日

相談: (30代 男性)

左奥の親知らずと、7番奥歯が虫歯の状態です。親知らずを抜いた弊害というのを整体の師から伝え聞いており、どうにか抜かずに行く方法を模索しております。実際自分も詰め物が少しおかしいだけで、顔面神経に常に激痛が走り夜も寝れないいう地獄の期間を3,4カ月体験した経験があり、どうにか抜かずに行きたいと思っています。
…その状態を改善しようと何件かの歯科を回ったものの、どこも改善出来ず、最終的に自分の判断で詰め物を完全に除去して頂いた所、激痛が消えました。そのような経験から歯医者にかかる氣になれず、セルフケアでがんばっていましたが、徐々に進行してきました。
既に虫歯になってはいるので、抜くとすれば、歯が神経まで完全に壊死して役割が終えてからにしたい。しかし親知らずのせいで7番が死んでしまうのは非常にまずいと思い、色々調べた結果、親知らずの歯冠部を切り取る手法を知りました。そして近場でひぐち歯科クリニックさんを発見し、技術と経験豊富さと、漢方まで扱われている事、南丹のご出身であることにも縁を感じ相談させて頂いた次第です。

回答:口腔内科 樋口均也

親知らずは歯肉を切開して歯を分割し、骨も削除してようやく抜けるというケースも珍しくありません。術後のダメージも大きく、顔が腫れて口が開きにくい状態が何日も続くこともあります。
親知らずの抜歯の弊害とは、このような術後の症状のことでしょうか。親知らずの根元付近には下顎管という管が骨の中を前後に走行し、中には下歯槽動静脈が入っていますが、抜歯によりこれらの神経や血管が傷付き、麻痺や出血が生じることもあります。
これらの問題を避けるためには、歯冠部のみを歯根から切り離して除去する歯冠切除術を行うと神経損傷などのリスクを回避することが可能です。

抜歯を進められた歯に対する意図的再植術

2016年12月06日
2016/12/6

相談: (40代 女性)

右上の6番に破折があり、今年3月に詰め物をし、痛みはなくなったが、先週から歯や歯茎など部分的ではなく、下側全体が、ズキズキと痛むようになりました。詰め物をした歯を抜くように勧められましたが、自分の歯を残したくて、意図的再植術が可能か、また、可能であれば、どの位の通院と費用が必要かを教えて頂きたいです。

回答:口腔内科 樋口均也

下顎全体がズキズキ痛む原因として、右上6番に何らかの異常があると指摘されたようですね。痛みの原因は根尖性歯周炎、辺縁性歯周炎、歯痕破折が考えられます。

根尖性歯周炎は根の先の部分が細菌感染して炎症が生じた状態で、通常は根管治療(歯内療法)を行って症状の改善を目指します。上手くいかない場合は歯根端切除や意図的再植により、根尖部の病変を取り除く方法が次善策として残されています。

辺縁性歯周炎とは歯周病のことで歯石除去などの歯周治療を行いますが、中には歯周外科手術が必要な場合もあります。ただし、ご質問のような意図的再植で改善する可能性はありません。

また、歯根破折が生じた場合は抜歯を余儀なくされますが、意図的再植術で破折部を接着させることにより治癒する場合もあります。

従来から根尖性歯周炎や歯根破折の場合には意図的再植術が可能ですが、症状の程度によっては抜歯以外に選択肢がないケースもあります。

費用については保険の3割負担で5千円台ですが、他に診察料やエックス線撮影料、薬代がかかります。

ページの一番上へ