関西学院大学梅田キャンパスで開催された5月のCBTを学ぶ会で不登校の事例を検討しました。家から離れたところにいくと不安が大きくなり、学校まではとても行けそうにないという中学生でした。セラピストが一緒に電車に乗るというin vivo exposureなどの認知行動療法を実施し、通学できるようになりました。
in vivoというのは試験管(ガラス管)内を表すラテン語のin vitoroと対比して用いられるラテン語です。in vivoで生体内という意味になりますが、現実のエキスポ―ジャー(暴露体験)を意味します。エキスポ―ジャーだけでも同じことを意味しますが、わざわざin vivo exposureというのは、imaginal exposureやvirtual reality exposureといった軽い暴露法もあるので、実際に現場で体験するエキスポ―ジャーという意味を強調するために用いられます。
現場でという意味であれば、ラテン語のin situの方が適当ですが、in situ exposureという用語は科学や工業で既に広く使われているようなので、in vivo exposureが用いられるようになったのではないかと想像します。

