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単治と覆髄

治療法 2016年06月16日

大きな穴が開いた虫歯を削る際には、虫歯の部分とそうでない健康な部分(健全歯湿)を正確に区別し、虫歯の部分だけを確実に削り取る必要があります。虫歯の部分を取り残すと、その部分から虫歯が再び拡大する恐れがある一方、取り残しを恐れて虫歯を削り過ぎるのも問題です。健全歯質はできるだけ削らない方が歯を丈夫に保つことができますが、歯髄が露出すると抜髄は避けられません。
このように虫歯を削り取る治療ステップを「単治」(たんち)といいます。虫歯治療の中心となる重要なステップですから、歯科用マイクロスコープを使用することにより精度を向上させ、より良い治療結果を引き出す必要があります。
また、虫歯を削り取った後、歯髄に刺激が伝わらないようにセメントやレジンで保護するステップを「覆髄」(ふくずい)といいます。虫歯が深い場合に覆髄しておくと歯髄の表面部分が硬い象牙質に変化し、歯髄に刺激が加わりにくくなります。
このように、歯髄が持つ生体防護反応によって新たに生じた象牙質を補綴象牙質(デンチンブリッジ)といい、これらの過程を経ることにより虫歯菌の影響を受けた歯髄は健康を取り戻し、虫歯の治癒に至るのです。

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