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入門講座 症例で学ぶ中医学

学会・研究会 2018年04月19日

1月の中医学講座では木本先生が治療した4症例と重松会松本病院(広島県)の岡崎先生が経験した2症例を検討しました。木本先生の症例を1つ紹介します。
73歳、女性、糖尿病、C型肝炎、肝硬変、食奥不振、体重減少、寒熱普通、慢性的な頭頂部頭痛、不眠、立ちくらみ、こむら返り、食が細い、食後に体がかっと熱くなる、口内炎がよくできる、日中に体がだるく寝ていたい、落ち着きなく動き回る、両膝痛、両下肢の痺れ、微熱、大量の寝汗、風邪をひきやすい、手足はやや冷たい、便秘で排便は6日に1度、浮腫なし、のぼせなし、手足のほてりなし、舌淡白、舌体痩、苔薄白、舌下静脈怒張、脈浮弦細、不眠、立ちくらみ、風邪をひきやすい、手足はやや冷たい、舌淡白、舌体痩、苔薄白、脈浮弦細は血虚の症状です。血虚で虚熱が生じて陰液が不足することから、微熱、大量の寝汗、食後に体がかっと熱くなる、口内炎、落ち着きなく動き回る、便秘で排便は6日に1度といった症状が生じます。また、血虚と気虚のために血瘀が生じ、こむら返り、両膝痛、両下肢の痺れが生じます。血を補うことが必要ですが、そのためには同時に気を補うことが必要です。このような気血両虚に対しは血虚を補う四物湯と気虚を補う四君子湯を合法した八珍湯が有効です。八珍湯は保険適用ではないので、保険適応のエキス剤を用いるのであれば十全大補湯になります。
 

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