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交流分析とは2

学会・研究会 2018年02月03日

交流には「社交のレベル」と「心理的レベル」の2種類があり、表面的には「成人」と「成人」の交流のように見えても、心理的には「支配的親」と「順応した子ども」で交流している場合があります。とりわけストレスがかかる場面でこのような二面性を持つ裏面交流が生じやすく、そのときの不快な感情を「ラケット感情」といいます。また、このような心理的レベルの行動を「ラケット行動」といいます。
人がラケット感情を感じているとき、その人は人生脚本の中にいます。子どもが「怒り」「悲しみ」「おびえ」「喜び」などの「本物の感情」を表現することを家族から禁止されると、「当惑」「嫉妬」「憂うつ」「どうしようもない」「やけになった」「混乱した」「攻撃性」「陶酔感」といったラケット感情で覆い隠そうとします。つまり、子どもの頃にはラケット行動がその子にとって利益を得る手段だったのです。従って、成長後も子どもの頃の体験から脱却できずラケット行動が延々と続けられることになります。
裏面交流が瞬間的に混乱し、ラケット感情を残して終わることを「ゲーム」といいます。ゲームは「成人」の気付きなしに繰り返し行われますが、それぞれの交流の中で好んで行われるパターンがあります。同じ人が何度も転職したり、離婚したり、罪を犯したりするのは人生脚本に基づいたゲームを行っているとみなすことができます。

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