9月の研究会の木本裕由紀先生の1症例目は汗が滝のように出る年余の症状に悩まれていました。肺胃の熱、陰虚の熱で汗が出ること、気虚により汗腺が開きすぎること、これらの背景に脾気虚や肝の疏泄の失調があることなどが自汗症状の原因と考えられました。
汗を止めるには黄耆で汗腺を塞ぐことが考えられますが、この症例のような強い症状には太刀打ちできそうにありませんでした。結局、白薇、人参を君薬とする煎じ薬が処方され、症状は軽快しました。白薇はキョウチクトウ科のフナバラソウの根を乾燥させて生薬としたもので、解熱,消炎,利尿作用があります。
https://sys01.lib.hkbu.edu.hk/cmed/mmid/detail.php?pid=B00030&page=1&sort=name_cht