ひぐち歯科、口腔外科・口腔内科メディカルインフォメーション |

電話:072-646-8445

ドライマウスと味覚障害

メール相談 2013年07月24日
【相談者】2011年4月4日  70代 男性  HM 78歳の男性。2月下旬頃から、夜間に口中がパリパリに乾燥し、苦味を感じるようになりました。3月初旬から、晩酌のお酒の味がしなくなり現在禁酒中で す。ノドの病気かも知れないと思い、耳鼻咽喉科クリニックで各種検査をしましたが、全く異常なしとのこと。昨夜、カンビールを飲みテストして見ました。2 時間ほど強い苦味が残り、その後は弱い苦味になり、今も微弱の苦味が残っています。舌苔取り用のリンクで掃除もしましたが、微弱の苦味は一向に消えませ ん。ようやくにして、舌の病気を疑うようになりました。Webで検索。貴相談室が見付かりました。よき治療方法をお教え下さい。よろしくお願いします。
 
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也 口の中が乾燥するドライマウスと味覚障害が生じているようですね。味覚障害はドライマウスが原因となる場合と、ドライマウスに関係なく生じる場合があり、 いずれも原因となる問題を調べて改善する必要があります。 ドライマウスには大きく分けて約10の原因が挙げられますが、そのうち頻繁に見られるのが薬の副作用で起こるケースです。従って、副作用 の多い薬を服用されている場合は、担当の先生と一度ご相談ください。薬を減らす、あるいは変更することによってドライマウスが改善するケースも多く見られ ます。 現在78歳という年齢から推察すると、筋力の衰えにより唾液の出が悪くなっている可能性があります。対策として、口の内外の筋力を向上さ せるトレーニングを試してみてはいかがでしょうか。また、年齢的に頻尿や尿失禁の問題が起こっているのかもしれませんが、水分摂取を控えると当然、口が乾 きやすくなります。頻尿治療薬は、ドライマウスを引き起こす代表的な薬物です。 一方、味覚障害はドライマウスの改善によって自然に解消する場合があります。また、亜鉛不足が原因で生じるケースも多くありますが、その 場合は亜鉛を摂取する必要があります。その他、口の乾きや味覚の異常がストレスや不安、うつから生じる場合もあり、その場合は抗うつ薬や抗不安薬などによ る薬物療法が有効です。
 

ページの一番上へ