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デュロキセチン

学会・研究会 2024年04月19日

東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯科心身医学分野の豊福明教授の講演です。セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)を慢性疼痛に使用することがあります。慢性疼痛に対してデュロキセチンを使用する場合には自殺念慮、自殺企図、敵意、攻撃性などの精神症状の発現リスクを考慮して慎重の投与する必要があります。

副作用で多いのは悪心で、胃に負担がかからないように錠剤に腸溶製コーティングが施されています。そのため、カプセルを開けて粉末として使用することや錠剤を半錠に分割して使用することはできません。減薬して終薬に進むためには、20㎎のカプセルか錠剤を内服する日数を少しずつ少なくしていくことをお勧めされていました。

減薬に気を配るのは不安、焦燥、情動不安定、ままい、ふらつき、頭痛、悪心などの離脱症候群が起こりやすいからです。私が診た患者さんでもシャリシャリというような耳鳴りがする症状が生じたことがありました。

飲み始めにソワソワ感、不安、焦燥、不眠、自殺企図などの賦活症候群(アクチベーション・シンドローム)が生じることもあります。私がデュロキセチンを処方した患者さんの中でも、「何かしら気持ち悪くてすぐにやめた」「眠れなくなった」といった患者さんがそれなりの数でいました。

デュロキセチン

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