表層下脱灰病変の治療法
虫歯のでき始めは歯の表面が白くなるだけでまだ穴が開くまでではありません。白くなったエナメル質の内部はカルシウムやリン酸が溶け出し、構造的に弱くなっています。このような状態を「表層下脱灰」といい、虫歯の最初期の段階です。
この時期に弱くなったエナメル質内部の病巣にレジンを注入すると構造的に強くなり、虫歯で穴があく事態を防止できます。この目的で開発されたのが「アイコン」システムです。
治療費 15,120円(1本)
アイコンシステム
弱くなったエナメル質を補強する
アイコンシステムは3つの材料からなっています。これらを順番に使用することにより、表層下脱灰により弱くなったエナメル質の内部を補強してくれます。
アイコン・エッチ
15%の塩酸を含む緑色のジェルです。歯の表面に2分間塗布(エッチング)ことにより、白くなったエナメル質の表面に細かい穴を開け、レジンが浸透できるようにします。
アイコン・ドライ
エタノールが入った無色の液体です。歯の表面に30秒間塗布することにより、エッチングで生じた穴を脱水、乾燥させます。
アイコン・インフィルトラント
レジンを含む黄色味を帯びた液体です。エッチングした歯面に塗布して3分間待ちます。この間にレジンが表層下脱灰病巣に浸透します。光照射器で光を当ててレジンを重合(硬化)させたら完了です。