質問1
今年1月に左上6番(失活歯)のメタルインレーをセラミックに変えてほしいと担当医にお願いしたところ、歯を根本まで削った上でジルコニアのオクルーザルベニアをかぶせられました。失活歯なのでクラウンに近い形態のほうが良いという医師の独断でした。
小さいインレーが入っていただけのほぼ完全な歯を根本まで削られたことに大変ショックを受けた上、ジルコニアに大変な不適合がありました。(セカンドオピニオンで確認済)
① かみ合わせが低く対合歯に当たっていない(故に5番がひどく痛む)
② 接着面がずれておりフロスが切れる
③ 研磨が命のジルコニアなのに咬合面がザラザラ
④ 5番側コンタクトがガバガバ
⑤ 舌側に大きく膨らんだ形態になっており(担当医曰く、強度の為)舌があたる
⑥ 失活歯にジルコニアを乗せるのは、歯根破折の恐れがあり危険
以上のことから酷い咬合違和感、隣接歯や近辺歯茎の痛み、舌や顎の不随意運動も生じ、鬱・不眠・不安感など精神症状を発症し日常生活もままならなくなりました。それまでは全くの健康体です。
痛みのため複数回再診したせいか担当医はイライラしており、「かみ合わせは正しいし研磨もしている。そこまで言うなら交換する」と投げやりです。
その状況でお願いするのは怖いためセカオピの医院で交換することも考えましたが、精神的に非常に不安定な状況であり、セカオピの歯科医院で正しくやり直していただける保証もありません。また、いわゆる歯科心身症の場合、この状況でやりなおすとどこまでやってもしっくりこず精神状態が悪化するということもあるようです。
歯科的に正しいのであれば精神面の治療ということになるのでしょうが、治療内容がおかしいのは明らかです。しかしやり直しても正しいものをセットしていただける保証はない、でもやり直さなければ生きていけない。かと言って何度もやり直すだけの歯は残っていません。
この場合、どのような受診のしかたをするべきでしょうか。また、ふさわしい医療機関が関西にありますでしょうか。ご教示いただけましたら幸いです。
【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也
装着したジルコニアアンレーに不具合が生じたようですね。作り直す必要がありそうですが、作り直しても元の状態に戻るとは限りません。現状、心身の両面にさまざまな問題が発生している点を考え併せると、慎重な姿勢で治療を進めていく必要があるでしょう。
提案として、ジルコニアアンレーを外してレジン(樹脂)製の仮のアンレーを入れ、しばらくは歯以外の不調を改善することに専心されてはいかがでしょうか。そして問題が軽減してから、最終的なアンレーを作成して装着されることをお勧めします。
歯本体、精神面、歯以外の身体面、そのすべてを任せることができる歯科を探して受診されるのが理想ですが、簡単なことではありません。歯科と心療内科など、組み合わせた治療を受けられる医療機関を受診されるとよいでしょう。