相談: (45歳 女性)
根幹治療中ですが、痛みがなかなかとれないです。根っこの中もきれいだそうです。今は根っこ先をさわらないようにしています。安静にしています。
いろいろネットで調べたら、非原因性歯痛にあてはまるかんじがしました。痛みはヒリヒリした感じがします。精神的に痛くなったらどうし ようとか考えてます。エチゾラムを眠れないときにもらった事があり、飲んでみたら、歯の痛みが若干緩和された感じがして、精神的に痛みが出るかもと思いま した。
心療内科でも診察大丈夫でしょうか?トリプタノールが効くとネットで見ました。副作用とかはあるのでしょうか?
回答:口腔内科 樋口均也
歯に痛みの原因となる異常(細菌感染や破折など)が見られないにもかかわらず、歯が痛む場合があります。このような痛みを非歯原性歯 痛、あるいは非定型歯痛といいます。また神経が傷ついた後にしびれと痛みが続く場合があり、これを神経障害性疼痛といいます。根管治療は虫歯菌で侵された 歯の神経(歯髄)を抜くこと、即ち歯の根の先端部分で神経を切断することから始まりますが、この部分の傷の治癒には時間を要するため、神経障害性疼痛が生 じる場合があるのです。現在の痛みはこのような状況かもしれません。
慢性的な痛みは精神面に影響を及ぼすばかりでなく、ストレスそのものが痛みを引き起こす場合もあります。その点、エチゾラムは抗不安剤 の一種でこのような問題を改善し、痛みを緩和する効果があります。心療内科を受診される際には、担当の歯科医に現状を説明した紹介状を書いてもらって持参 されるとよいでしょう。
非歯原性歯痛の原因には他に筋・筋膜痛、三叉神経痛、ヘルペスウィルス、心原性疼痛、頭蓋内の疾患(脳腫瘍、脳出血など)、機能性頭痛、本態性疼痛などがあります。どのような原因があるのかを調べる必要があります。
三環系抗うつ薬であるトリプタノールは、これらの痛みに対して有効です。頻繁に生じる副作用として眠気や倦怠感、便秘、口腔乾燥がありますが、いずれも対応が可能なので治療を継続することは可能です。
2015/2/12
追伸 相談: (45歳 女性)
お返事ありがとうございます。先生は、様子をみている段階です。大学病院に行った方がいいのでしょうか?大学病院に行くには紹介状を書いてもらわいといけないですよね先生には、言いにくいです。心療内科でも大丈夫でしょうか?よろしくお願いします。
回答:口腔内科 樋口均也
大学病院(歯科)と心療内科、どちらを受診すべきかについて、これだけの情報では判断できません。担当の先生とよく相談された上、紹介状を書いてもらうことをお勧めします。