質問1
私は14歳から脊髄の病気で車いすです。現在65歳です。2014年に脊柱の手術をして入院中にうつ病が再発し、退院してから心療内科に通っていましたが、2016年から2019年まで寝たきりになってしまい、精神科の往診を月一回受けるようになりました。そのころからカウンセリングにも通い始め、うつは快方に向かう兆しが見えてきましたが、口の中に違和感を感じるようになりました。口腔外科や耳鼻咽喉科を受診しましたが異常なしと言われ、精神科の先生から「ひょっとしたら口腔内セネストパチーかもしれない」と言われました。初めの頃はヌルヌル、ベタベタ、砂粒のようなザラザラ、気になって舌で歯をこする。
今年になってから症状がひどくなり、年初に歯科で歯石を取ってもらったところ、急に症状が重くなり寝る時も口が動くので寝つきが悪く、夜中に覚醒したらまた口が動いて寝ていられません。上半身にも異常が出てきて、顔の感覚も石膏のようで目もかすみ、耳もおかしくなり、医者に行きましたが異常なしと言われました。味覚も少しおかしくなり、食事もとれたりとれなかったりという状態です。辛くてたまりません。どうぞよろしくお願いします。
【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也
口の中がヌルヌル、ベタベタ、ザラザラしているように感じているにもかかわらず、口腔外科や耳鼻咽喉科の診察では異常なしと診断されたようですね。上記の症状は口腔セネストパチーが疑われますが、ドライマウスによって生じた可能性もあります。口腔粘膜湿潤度や唾液分泌量、唾液の性状を調べることにより判断できます。ドライマウスであれば、治療を受けることにより症状は改善するでしょう。ドライマウスの診察や検査、治療はドライマウス研究会に所属している医療機関で行っています。下記をご参照ください。
診察の結果、ドライマウスが否定された場合は口腔セネストパチーの可能性が高くなります。確実な治療法はありませんが、薬物療法や認知行動療法、マインドフルネス、コロコロガム法といった治療を試してみることをお勧めします。