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下歯槽神経

論文・記事 2024年04月18日

下歯槽神経、舌神経の麻痺を生じにくい下顎埋伏智歯抜歯法
九州中央病院歯科口腔外科の堀之内康文先生の講演です。近心傾斜したり水平に倒れたりしている下顎智歯を抜歯する際に、下歯槽神経を傷つける原因は2種類あります。1つ目は歯冠と歯根を分離する際にバーで下歯槽神経を削ってしまうことです。2つ目は脱臼操作時に歯を根尖側に押し込んでしまい下歯槽神経を圧迫してしまうことです。

下歯槽神経を削らないようにするためには、バーの先端を常に直視できるようにすることです。そのためには歯冠と歯根との間を削る溝の幅を広くすることと、バーの先を斜め奥の方向に向けることです。歯冠の頬側半分を先に除去すればバーの先がさらによく見えるようになります。

歯を根尖側に押し込んでしまわないようにするためには、歯根の頬側や背面の骨を削ることです。背面の歯根に水平のグルーブ(背面グルーブ)を入れ、ヘーベルの先をひっかけて前方に抉るようにすれば、押し込むことなく引き出せます。2根に分かれた根が湾曲している場合は、背面グルーブを深く入れ、グルーブにヘーベルの先をひっかけて抉ることで下にある近心根を引き出せます。

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