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 スタンプ

歯がしみて痛むのをずっと我慢して来た人が酢の物を供された瞬間、突然怒り出しました。「歯がしみて痛いといってるのに、こんな酸っぱいものが食えると思っているのか」と文句をいいます。歯がしみるたびに感じていたラケット感情を溜め込んできた結果、酢の物を見た瞬間に八つ当たりという形をとって放出されたのです。交流分析では、このような状況を「スタンプ」という言葉で説明します。

商品を購入したり、サービスを利用したりするとポイントカードにポイントが溜まっていきますね。交流分析の創始者エリック・バーンの時代にはまだポイントカードはなく、スタンプカードが用いられていました。スーパーマーケットで商品を購入するとこのカードにスタンプを押してもらい、いっぱいになると景品がもらえるのです。

ラケット感情を感じたとき、その場で何らかの感情表現をせずに「スタンプ」として溜めておくことがあります。そして一定量のスタンプが溜まると、「怒り」「悲しみ」といった本物の感情が堰を切ったように現れます。スタンプはこのように感情を爆発させるためのエネルギーとして日夜蓄えられていきます。

ラケット感情を感じるような事態に直面した際、「成人」の立場で適切に感じて行動すればスタンプが溜まることはありません。幼少時に決定した人生脚本に基づいて馴染みの方法で事態に対処すると、ラケット感情が生じてスタンプが溜まっていくのです。

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