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心身相関の概念に対する反応性の違い

論文・記事 2022年08月01日

心理士はクライエントの個別性、事例性を重要視し、同一疾患として共通点を見出すような視点に重きを置かないということです。確かに心理士の発表は個々の症例で時間をかけて事細かに紹介することが多いと思います。多くの症例を集めて共通点を見つけたり、幾つかのグループに分類したりしようという研究は少ないように思います。
このような話で始まったのですが、吉川悟教授は心身相関の概念に対する反応性の違いで患者を4つに分けるという汎化の話に進んでいきました。心理的問題を抱える身体疾患の患者に心身相関の概念を紹介すると異なる反応が返ってきます。

自己矛盾型
自分は身体の病気であって、決して心の病気ではないと、説明内容を拒否するタイプです。血液検査や画像の異常が全てと考えているので、検査結果の改善状況を説明し治療を進めていくことになります。
客観慎重型
自分は身体の病気であって、心の病気だという考えに否定的なタイプです。心理的機序が身体の働きに影響を与えると、あくまで心の問題を体の問題の一部分として説明することが有効です。真面目に手抜きすることに取り組んでもらいます。
心理現実重視型
身体の病気は心の影響で生じると考えているタイプです。心が悲鳴を上げてブレーキを掛けることで今の症状が生じているのですと説明し、精神的休養を勧めます。
驚愕型
心身相関の話を聞いて、予想外の話に驚愕するタイプです。心が疲れてまともに反応できないと説明し、心身両面のケアを勧めます。

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