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奥歯全体にじわじわとした痛みなどの違和感が出るようになりました

メール相談 2023年03月01日

2週間ほど前から奥歯全体にじわじわとした痛みなどの違和感が出るようになりました。最初は左上奥歯の痛みで歯科にかかり、見てもらいましたが、初期虫歯かもしれないが削るほどではないので経過観察とのことでした。その後、左上の歯が冷たいものでしみるようになったため再度受診しましたが、経過観察とのことでした。

次第に左下(数年前に虫歯治療済み)や右上のじわじわした痛み、沁み。右下(神経取ってます)で噛むと若干違和感を感じるなどの複数の症状が出るようになり、さらに受診したところ、一番痛みの出ている左下のみ部分的なレントゲンの撮影を行ってもらいましたが、写真上では虫歯などが見られないため、沁み止めを塗ってもらうことになりました。

受診後、3日間ほどは左下の痛みはなく、左上右上の違和感、抜髄済の右下の噛んだときの違和感のみでしたが、その後段々と左下の痛みが出はじめ現在は何もしなくても痛みがあります。

一度受診した際に、もしかしたら副鼻腔炎や顎関節症の可能性もあるといわれていたので、耳鼻科にて鼻部のレントゲン撮影をしましたが副鼻腔炎ではないとの事でした。顎関節症に関してはまだ正式に診察はしていませんが、上記のような痛み(じわじわとした、または局所的に虫歯のような痛み)の場合、どのような原因があるのでしょうか。

薬を飲むほどではないとはいえ、続く違和感と痛みに困っております。よろしくお願いします。

回答:口腔内科 樋口均也

上下左右の臼歯が同時に痛くなるという現象は、確率的に生じにくいものです。個々の歯の問題ではなく、歯以外の問題によりあちこちの歯に痛みが生じていると推察します。

このように、歯には問題が見当たらないにもかかわらず歯が痛む症状を「非歯原性歯痛」と言います。日本口腔顔面痛学会は非歯原性歯痛の原因として以下を挙げています。

1.筋・筋膜性歯痛
2.神経障害性歯痛
 発作性:三叉神経痛、舌咽神経痛
 持続性:帯状疱疹性神経痛・帯状疱疹後神経痛
3.神経血管性歯痛(群発頭痛など)
4.上顎洞性歯痛
5.心臓性歯痛
6.精神疾患または心理的要因による歯痛
7.特発性歯痛(非定型歯痛)
8.その他のさまざまな疾患により生じる歯痛

症例数は1番目の「筋・筋膜性歯痛」が最も多く、歯ぎしりや上下歯列接触癖などによる歯の痛みが該当します。顎関節症の原因にもなるため対応する必要があります。

また、6番目の「精神疾患または心理的要因による歯痛」は「痛覚変調性疼痛」という状態に陥っているケースが多く、難治性のため薬物療法や心理療法を組み合わせて行う必要があります。

奥歯全体にじわじわとした痛みなどの違和感が出るようになりました

2023年02月23日
2023年2月23日

相談: (28歳 女性)

2週間ほど前から奥歯全体にじわじわとした痛みなどの違和感が出るようになりました。最初は左上奥歯の痛みで歯科にかかり、見てもらいましたが、初期虫歯かもしれないが削るほどではないので経過観察とのことでした。その後、左上の歯が冷たいものでしみるようになったため再度受診しましたが、経過観察とのことでした。

次第に左下(数年前に虫歯治療済み)や右上のじわじわした痛み、沁み。右下(神経取ってます)で噛むと若干違和感を感じるなどの複数の症状が出るようになり、さらに受診したところ、一番痛みの出ている左下のみ部分的なレントゲンの撮影を行ってもらいましたが、写真上では虫歯などが見られないため、沁み止めを塗ってもらうことになりました。

受診後、3日間ほどは左下の痛みはなく、左上右上の違和感、抜髄済の右下の噛んだときの違和感のみでしたが、その後段々と左下の痛みが出はじめ現在は何もしなくても痛みがあります。

一度受診した際に、もしかしたら副鼻腔炎や顎関節症の可能性もあるといわれていたので、耳鼻科にて鼻部のレントゲン撮影をしましたが副鼻腔炎ではないとの事でした。顎関節症に関してはまだ正式に診察はしていませんが、上記のような痛み(じわじわとした、または局所的に虫歯のような痛み)の場合、どのような原因があるのでしょうか。

薬を飲むほどではないとはいえ、続く違和感と痛みに困っております。よろしくお願いします。

回答:口腔内科 樋口均也

上下左右の臼歯が同時に痛くなるという現象は、確率的に生じにくいものです。個々の歯の問題ではなく、歯以外の問題によりあちこちの歯に痛みが生じていると推察します。

このように、歯には問題が見当たらないにもかかわらず歯が痛む症状を「非歯原性歯痛」と言います。日本口腔顔面痛学会は非歯原性歯痛の原因として以下を挙げています。

1.筋・筋膜性歯痛
2.神経障害性歯痛
 発作性:三叉神経痛、舌咽神経痛
 持続性:帯状疱疹性神経痛・帯状疱疹後神経痛
3.神経血管性歯痛(群発頭痛など)
4.上顎洞性歯痛
5.心臓性歯痛
6.精神疾患または心理的要因による歯痛
7.特発性歯痛(非定型歯痛)
8.その他のさまざまな疾患により生じる歯痛

症例数は1番目の「筋・筋膜性歯痛」が最も多く、歯ぎしりや上下歯列接触癖などによる歯の痛みが該当します。顎関節症の原因にもなるため対応する必要があります。

また、6番目の「精神疾患または心理的要因による歯痛」は「痛覚変調性疼痛」という状態に陥っているケースが多く、難治性のため薬物療法や心理療法を組み合わせて行う必要があります。

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