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 持続性神経痛の痛みの特徴(口腔顔面痛15)

持続性神経痛の痛みの特徴

持続性神経痛の特徴は、「焼けつくような灼熱感のある痛み」や「電撃的で刺すような痛み」、あるいは「ビリビリする痛み」、「ズキズキする痛み」など、日常生活の中であまり経験しないような性質の痛みが慢性的に続くことです。また、触っただけで痛い、風が当たると痛い、下着が触れると痛い、濡れただけで痛いなど、通常では痛みを感じないはずの刺激によって、痛みを感じてしまう異痛症(アロディニア)の症状がよく見られます。また、痛みの感覚が異常に亢進する痛覚異常(ハイパーアルゲジア)が出現することもあります。いうまでもなく、持続性神経痛に特有のこれらの症状は、当人にとっては大変過酷なものです。

ところが、困ったことに持続性神経痛は通常の痛み止め薬だけでは治らず、オピオイド(モルヒネ様の作用を持つ薬)もあまり役には立ちません。筋肉や関節などに限定された神経痛や突発性の痛みに対しては温シップや冷シップ、アイシング、鍼、温灸、マッサージ、あるいは精神安定剤の服用や理化学療法が疼痛の緩和に有効な場合もありますが、慢性的に続く疼痛(ズキズキとうずくような痛み)に対しては、ほとんど打つ手がないというのが現状です。従って、通常の鎮痛剤の処方のほかに末梢神経レベルの治療や中枢神経レベルの治療、心理学的な治療、さらには社会環境の整備など、それぞれの段階に応じた総合的な対応が必要であるといえます。

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