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行動リハーサル

認知行動療法では「ソクラテス的質問法」「根拠の検証」などで認知の歪みを修正したあと、「ポジティブイメージ法」「暴露療法」などの方法を進めていきます。

対人関係に対する不安や恐怖などですぐに行動に移せない場合は、実生活上の行動ではなく診療室で治療者を相手に行動リハーサルを繰り返し、どのように振る舞えば改善されるのかを探ります。

口臭が心配でどうしても人前で話せない患者さんが、何回かの口臭治療プログラムを受けました。しかし、口臭が治療により全くわからないレベルになっても、依然として人前で話す自信が持てません。長年にわたって口臭に悩んできた患者さんの心の傷は予想外に深く、治療後も簡単には回復しないのです。

このように実際に人前で話すのが難しい場合には、行動リハーサルとして口臭外来で話す練習をします。相手の目をしっかりと見て、口ごもらずにはきはきと話せるようになるまで何回も練習を繰り返します。手で口を覆ったり、目をそらしたり、相手との距離を必要以上に取る行為はタブーとされます。

その際重要なことは、会話の相手に届くような口臭が発生していないことを確認することです。臭いが出ていないとわかれば、会話に自信が持てるようになります。行動リハーサルでしっかりと話せるようになれば、生活の場で実践してみます。実際に会話を繰り返しながら日常活動記録表や思考記録表を作成し、会話中に感じたことや浮かんだ考えなどを記録したあと振り返り、評価を加え、口臭治療の達成度を自分で確認するのです。

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