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5~6年前より口の中が粘つきます

2016/11/19

相談: (50代 男性)

5~6年前より口の中が粘つきます。口腔外科や耳鼻咽喉科で相談しましたが、「加齢によるものでどうしようもない」といわれました。そういうものかとあきらめていましたが、ここ2~3か月の間で特にひどくなり、今は口の中で何かが溶けだしているような感じで毎日とても気持ち悪くてどうしようもありません。舌苔で舌が真っ白になっています。やはり関係ありますか。

当方10年前に双極性障害を発症し今も通院しています。何とか状況を改善、そして根治する方法はないものでしょうか?本当に苦しんでいます。ご回答のほどよろしくお願いいたします。

回答:口腔内科 樋口均也

口の中が粘ついて気になるということですが、口が乾くドライマウスの場合にこのような症状が現れます。ドライマウスの原因にはさまざまなものがあり、水を飲む量が少ない、脱水、糖尿病、唾液腺疾患、シェーグレン症候群といったものがあります。口腔外科や耳鼻咽喉科で診察を受けられているので、このような問題は見つからなかったのだろうと思います。

ドライマウスの原因には他に薬の副作用があります。双極性障害に対する治療薬である炭酸リチウムには口が乾く副作用があります。筋力の低下も唾液の出を悪くします。唾液が正常に分泌されていても口呼吸を続けていると唾液が蒸発し口が乾きます。

口が乾いてはいなくても口の中が粘つく場合があります。唾液にはサラサラした漿液性のものとネバネバした粘液性のものがあります。ストレスや緊張で交感神経の働きが強まるとネバネバした粘液性の唾液が多く分泌されます。

歯周病や扁桃炎で膿や血が唾液に混じるとネバネバした生臭い唾液となります。唾液が正常でも口の乾きがなくてもネバネバした感覚が続く場合もあります。これは感覚自体が狂っている病気で「口腔異常感症」といいます。

舌が真っ白になると書かれていますが、口の中が乾燥すると舌の表面が白っぽく見えます。もちろん白い舌苔が付着している場合もあります。

以上説明したように口の中が粘つく原因にはさまざまなものがあります。どのような理由で粘ついているのかを調べる必要があります。原因に応じて対処法が異なるからです。

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