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色々な薬を服用しており、歯が浮くと言って固いものが食べられなくなりました。

2009/04/26

相談:(61歳 男性)

私の妻(64歳)は3年程前から車椅子の母の看病に明け暮れていました。母は昨年の2月に亡くなりましたが、2年半くらい前から妻のほうが体調不良を訴えるようになり、夜眠れない、食欲がない、人と会うのが億劫になる等の情緒不安定な症状がでてきました。

いろいろな医院や大学病院で診察を受けましたが、どこに行っても特に異常は見当たらないと言われました。結局、精神的なものであると言われて、1年程前からアモキサンカプセル、レキソタン、ガナトン、デプロメール、ベタマック、レトルバーという薬を服用しております。

しかし3~4ヶ月ほど前から、歯が浮くと言って固いものが食べられなくなりました。歯科医に見てもらっても、特に異常はないと言われます。また、 舌の上表面に白いカビ状のものが出て、舌先が痛いと言うようになり症状のひどい時は食事もとれなくなりました。私自身4年前からリウマチの治療のため抗リ ウマチ剤の服用を始めましたが、はじめの2年数か月は薬の副作用に随分悩まされました。妻の場合、母が亡くなってからは精神的なストレスは無くなっている と思うのでありますが、依然としてこのような症状がでてくるのは、その要因は何なのか、先生の見解をお聞かせください。宜しくお願い致します。

回答:口腔内科 樋口均也

歯が浮いて固いものが食べられないという場合は歯周病の可能性が最も高く、虫歯の可能性もあります。ただし、歯科で「特に異常はない」とのことなので他の原因を探るとなると、次に考えられるのはドライマウスと舌痛症です。

また、舌の表面が白く舌尖が痛むのはドライマウスと舌痛症の症状と推測され、カンジダ症の併発も疑われます。これらはいずれもドライマウスから生じやすい症状で、ドライマウスは抗精神薬の副作用による代表的な病気なのです。

上記は口の中に原因がある場合ですが、まずこのような原因があるのかないのか、どの程度あるのかを調べることが先決です。原因によってそれぞれ対 処法がありますが、原因が見つからない場合は精神的要因が大きいということになり、抗精神薬の内服が治療の中心となるでしょう。ただし、その場合でも口腔 の症状を緩和する対症療法がありますので、歯科や耳鼻咽喉科も同時に受診されるのがよいでしょう。

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